分析辞典-虎の巻-
しかし、装置自体の進歩にさることながら、コンピューターの劇的な進歩によって、分析は今や誰もが使い、誰でも使えるもの、極端な表現をすれば、装置を導入したその日の内にデータを取得することができるような状況になってきています。
そして、既存の分析法や装置の発展だけでなく、新たな分析法も開発されており、その世界は飛躍的に広がってきている。
このような状況はもちろん歓迎すべき状態であり、産業界に対しても大きく貢献しているものといえます。
これは、研究開発、製造などのあらゆる場面において、今日のようにスピードや低コスト化が要求される状況においては、客観的事実、即ち、データを基にした現状把握と仮説の検証が不可欠であり、分析はそのために欠くことのできないものであるからと言えます。
言い換えるなら、今日の技術者は分析技術の活用が必要不可欠なスキルとなっているのです。立場によって、自身の手で装置に触れることはなくとも、分析の有効活用、データ解釈の開発等へのフィードバックは必須要件です。
このような状況において研究開発、製造などを行っていくうえでは、数多くある分析手法について、その特徴を理解し、それを用いることで何を知ることができるのか、どのような目的において使用するのが適切であるのか、また、活用していく上で注意すべき点、分析法としての限界を十分に理解しておくことがとても重要となります。
しかしながら、現実問題として全ての分析法を理解することは不可能であると言えます。
そこで本書では、筆者のこれまでの15年以上にわたる長年の経験をもとにして、数々の分析手法について、原理や特徴、用途について解説しています。
世の中にもいくつかの分析解説書はありますが、難しい原理の説明に多くのページを割いていることが多い状況です。しかし、今日のように装置が進歩すると詳細に原理を理解していることは必ずしも必須ではなくなってきています。
それよりも、アプリケーション、道具として如何にして分析を使いこなしていくのかということの方が重要になってきています。もちろん、必要最低限知っておくべきことはありますから、その点については解説を加えています。
重要なことは、何を知ることができ、何に使うことができるのか、そして、手法としての限界を理解することです。
分析は研究開発、製造などにおいて非常に強力な武器ですが、ある意味両刃とも言えます。手法選択のミス、解釈のミスなど、分析をきちんと理解していないがばかりに起きるミスがもとで大きな痛手を負うことは珍しいことではありません。
特に、今日のように誰でも簡単に分析が実施できてしまうとその懸念は逆に大きくなってきているとも言えます。
ぜひとも、本書を利用して、研究開発、製造の現場で本来の分析の威力を活用してください。
実践に基づいた情報を通常の専門書よりも手に入れやすい5250円という特別価格で、今回はご提供させていただきます。
研究開発コンサルタント
工学博士
奥村 治樹